【マッチレポート】

　今シーズンホーム最終節となる第３１節アグレミーナ浜松戦、試合結果は公式記録の記載内容通り、４対１で町田の勝利となった。
　ホームゲーム全１１試合を９勝２分無敗という好成績で終えた町田。試合後のヒーローインタビューを受ける選手は毎回異なるが、全選手が口を揃えて言うコメントがある。

　試合後インタビュー： 
「ホームでの強さの秘訣は、間違いなく、会場に足を運んでくださるサポーターの方々の応援による後押しのお蔭です」。





　２０１７年１２月２３日（土）、年内の締めくくりにふさわしい、ホームサポータたちの「ホームならでは」の応援が、試合終了の瞬間まで選手たちの背中を押し続けた。





　定刻１６時３０分、キックオフは町田。室田の右足を離れたボールが試合開始の瞬間を告げる。



「前半戦」

　先制点を奪ったのは町田。浜松からのボール奪取に成功した宮崎貴史が、最後尾にポジションを取るダニエルサカイへとボールを下げる。



　浜松陣内へと向かうダニエルに対し、左サイドで待つ森岡薫が懸命にアピールを続けている。「ここにボールをくれ」と。



　ダニエルからのボールを受けた森岡は、懸命に戻る田中智基のディフェンスをかわした後、右足を振り抜く。エースの放ったシュートが今試合初得点をスコアボードに刻み込んだ。





　幸先の良いスタートに会場が沸く。開始早々の３４秒、会場のいたる所で黄色のタオルマフラーが回り続けた。



【町田１−０浜松】 <３４秒：森岡薫>

　町田の得点シーンが続く。今度は浜松陣内でのカットに成功した室田祐希から森岡。完璧なショートカウンターからフリーとなった室田へと森岡からのボールが戻って来る。
　ゴレイロの位置を冷静に確認した室田は、右足アウトで角度を変えるテクニカルなシュートで浜松ネットをそっと揺らした。





【町田２−０浜松】 <１分５６秒：室田祐希>

　勢いそのままに得点を積み重ねていきたい町田だったが、浜松ももちろん黙ってはいない。前半の町田シュート数１０に対し、浜松のそれは８。浜松もチャンスを作り出すが、各選手の堅守でゴールを許さない。





前半スコア【町田２−０浜松】

「後半戦」

　なかなか得点が動かずに迎えた３１分。浜松ジョンレノンのカウンター攻撃を３人がかりで奪った町田がカウンター返しで浜松ゴールへと向かう。
　室田、森岡、ダニエル、そして最後はゴール前でボールを受けた森岡が右足で合わせて３点目。４対２の数的優位状況を確実にものにした町田がリードを広げた。





【町田３−０浜松】 <３０分３８秒：森岡薫>

　なかなかきっかけが掴めない浜松は、残り時間４分５８秒から中村友亮をゴレイロにパワープレーを開始する。
　パワープレースタートから僅か３７秒後、中村友亮が結果を出す。右サイドからのキックインに合せた中村の右足シュートが町田ネットの形を変えた。



【町田３−１浜松】 <３５分３９秒：中村友亮>

　浜松が反撃の狼煙を上げる。残り時間４分２１秒。２点差を跳ね返すには十分な時間だ。きっかけを手に入れた浜松が町田ゴールへと向かうが、今試合最後の得点を奪ったのは町田だった。

　浜松のパワープレーを凌いだ町田陣内からのキックイン、森岡からダニエル、ダニエルから再度森岡へ。町田陣内でボールが左右に動く中、細目に角度を変えながら浜松陣内裏のスペースへと走りこむ選手がいる。
　背番号「３」森谷優太だ。



　見えないところで努力を続け、最高のポジションを探し当てた森谷へと森岡からのパスが通る。左サイド最前線でフリーとなった森谷は、プレッシャーをかけに来たジョンレノンを巧みな右足アウトでの切り返しでかわすと、最後は右足を振り抜き、スコアボードに「４」の数字を点灯させた。



【町田４−１浜松】 <３６分５８秒：森谷優太>

　残り時間３分、パワープレーを続ける浜松だったが、森谷の４点目は決定的な力を持っていた。その後、ネットは揺れることなく試合終了のブザーが会場内に鳴り響いた。





後半スコア【町田２−１浜松】
合計スコア【町田４−１浜松】

・・・・・

　改めて今期のホーム結果を振り返ってみよう。全１１試合中９勝２分無敗。
　選手たちが口を揃えて言う「会場へと足を運んでくださるサポーターの方々の後押しのお蔭」という言葉は、間違いなくリップサービスではない。魂の声援というものは、きちんと結果を呼び寄せてくれている。サポーターの存在は偉大だ。



　２０１８年という新たな年がスタートした。２０１８年１月７日（日）、８日（月祝）に行われる第３２節府中戦、３３節仙台戦。会場は町田ではないが、開催地は東京の駒沢屋内球技場。我々のホーム、東京での２連戦で是非ひとりでも多くのサポーターの方々の力を貸して頂きたい。



　リーグ戦残り２試合を勝利という結果で収め、リーグ年間２位でプレーオフの舞台へと向かおう。



「勝て！　ペスカドーラ町田」

・・・・・　第３１節を終えた時点での順位等

順位：１２チーム中３位
勝ち点：６７　−　首位名古屋オーシャンズ（以下名古屋）：７６
勝敗数：２０勝７分４敗　−　名古屋２５勝１分５敗
総得点数：１００点　−　名古屋：１４７点
総失点数：６０点　−　名古屋：５７点
得失点差：＋４０　−　名古屋：＋９０

写真：橋本健（はしもとたけし）
記事：早川治（はやかわおさむ）
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