第7節

2016年7月31日(日)/19:00試合開始/浜松アリーナ/観客1,018人
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05分:金山友紀
09分:金山友紀
18分:森岡薫
32分:滝田学
38分:滝田学

背番号
選手名
PS
先発
1
石黒紘久
GK
5
大野一輝
FP
8
松本行令
FP
9
松浦勇武
FP
13
山元優典
FP
14
銀島壮志
FP
15
和久田章太
FP
16
須藤慎一
FP
17
田中智基
FP
18
小池良平
FP
19
山蔦一弘
FP
21
岩崎雄大
GK
 
背番号
選手名
PS
先発
1
ピレスイゴール
GK
2
日根野谷建
FP
3
森谷優太
FP
7
金山友紀
FP
8
滝田学
FP
9
横江怜
FP
10
森岡薫
FP
12
小野寺優介
GK
 
13
中井健介
FP
16
篠崎隆樹
FP
19
宮崎貴史
FP
20
原辰介
FP

SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017 第7節
アグレミーナ浜松戦 ハイライト動画

【マッチレポート】


「前半戦」

 町田には様々な攻撃バリエーションがある。ピレスイゴールからのロングパスはその中のひとつだ。キック、スローイング、どちらのパターンでも彼は正確なパスを配給することが出来る。

 ファーストセット、スピードスター中井健介が裏のスペースへと抜けだすと、そこへピンポイントのパスが通る。イゴールからのパスを受けた中井が左足でゴールを狙うが、この場面ではゴレイロ石黒紘久がファインセーブでゴールを許さない。

 セカンドセットでもイゴールが魅せる。ゴレイロからの試合再開の場面、金山友紀が全速力で左サイドを駆け上がる。金山は経験豊富な選手だ。フィニッシュの場所を確保する為、彼は中央のスペースを空けておいた。
 巧みな「デスマルケ」が求める結末をイゴールは知っている。中央ゴール前、イゴールからのロングパスにダイレクトボレーで合わせた金山のシュートが浜松ネットに突き刺さった。【浜松0−1町田】<4分01秒:金山友紀>


 9分、「町田の様々な攻撃バリエーション」に新たなパターンが加わる。それは、今シーズンより新加入となった森岡薫を加えた攻撃だ。「町田の森岡」としての初ピッチ、アジアを代表するプレイヤーは、その存在感を観衆に見せつけた。
 森岡はすぐさま結果を出す。浜松陣内右サイド、篠崎隆樹からのパスを受けると、セグンドへと詰めた金山へとパスを通し、町田での初アシストを成功させた。【浜松0−2町田】<8分33秒:金山友紀>

 今節はアウェイゲームだ。ホームの声援に背中を押され続ける浜松ももちろん黙ってはいない。カウンターから山蔦一弘が左足を振り抜くが、ポストに弾き返されてしまう。

 得点には至らなかったものの、「きっかけ」を掴んだ浜松。各選手がハイプレッシャーをかけ続けるが、結果を手に入れたのは町田の森岡薫だった。
 イゴールからのパスを最前線で受けた森岡は絶妙のコントロールでディフェンスをかわすと、ゴレイロとの1対1の場面を制し、町田での初得点をスコアボードに刻み込んだ。【浜松0−3町田】<17分08秒:森岡薫>

前半スコア【浜松0−3町田】

「後半戦」

 後半最初の決定機は浜松。町田陣内でのミスパスを奪った山蔦一弘がイゴールと1対1の場面を手に入れるが、Fリーグ最強守護神は浜松の追撃弾を許さない。ホーム浜松アリーナに大きなため息が漏れた。

 フットサルでの3点差は「大差」とは言えない。ちょっとしたことで試合の流れは変わり、「その時」に勢いを手に入れることが出来れば、試合を振り出しに戻すことも可能だ。
 先ずは1点目を奪いたい浜松だったが、大野一輝が2枚目のイエローカードで退場を宣告されてしまうと、町田はフィールドプレイヤー3人の浜松に対し、2分間以内での得点に成功。滝田学の右足がスコアボードに4の数字を刻み込んだ。【浜松0−4町田】<31分07秒:滝田学>

 失点後、浜松はパワープレーを敢行。4点差は大きな点差だが、試合の流れを変える為の「きっかけ」を浜松は何度も作り出していった。しかし、ゴール前フリーとなる場面は作るが、僅かに合わずゴールが奪えない。素晴らしいシュートは町田ゴールへと向かうが、ポストが行く手を阻む。1対1の場面を得ても、イゴールが立ちはだかる。なかなか得点を奪うことは出来ずに試合時間が無くなっていった。

浜松の勢いを止めるべく、岡山監督はタイムアウトを申請。残り時間3分9秒、攻撃権は町田。イゴールからのスローで試合は再開される。
 ここで町田が行いたいことは、浜松にパワープレーを実行させないようにすることだ。ボールを繋ぎ、ゴールを狙いながら残り時間をなくしていく。もちろん最高のシナリオは得点を奪い、更に点差を広げる事。

 ここでまたも森岡薫が結果を出す。右サイドを突破した森岡はゴール前へとフリーで走りこむ滝田の位置を確認する。カバーリングに入ったディフェンダーは森岡と滝田を結んだ直線上に入っている。しかし、彼には「針の穴」が見えていた。右足を離れたボールは、一瞬開いた股の間を通り、滝田の足元へと向かっていく。

 滝田学は右拳を突き上げた後、頼れる新メンバーと抱き合った。【浜松0−5町田】<37分42秒:滝田学>

後半スコア【浜松0−2町田】
合計スコア【浜松0−5町田】

・・・・・

 浜松のパワープレー中、アウェイ会場浜松アリーナには大きな声が響き続けていた。
 パワープレーへの対応では体力を大きく消耗する。その時、選手の背中を押し続け、足を動かし続けさせる声がある。

「ペースカドーラ」「ペースカドーラ」

 サポーターも選手同様、終焉に向かって体力を消耗していく。けれども、その声が小さくなっていくことはない。

 2016年8月6日(土)、ホーム町田市立総合体育館へと現在リーグ首位のチームがやって来る。チーム名はフウガドールすみだ。今シーズン、彼らは無敗記録を続けている。

 役者は揃った。舞台も最高の場所だ。黄色と黒で埋め尽くされた会場で勝利の瞬間を手に入れよう。



「勝て! ペスカドーラ町田」

写真:橋本健(はしもとたけし)
記事:早川治(はやかわおさむ)
◆オフィスオサム:http://www.officeosamu.com/