2018年6月17日(日)/19:00試合開始/駒沢屋内球技場/観客1,021人
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15分:ヴィニシウス
23分:ヴィニシウス
39分:森岡薫

背番号
選手名
PS
先発
1
大黒章太郎
GK
 
4
諸江剣語
FP
5
岡村康平
FP
6
宮崎曉
FP
 
9
田村佳翔
FP
10
田口元気
FP
11
清水和也
FP
12
矢澤大夢
GK
17
栗本博生
FP
18
渡井博之
FP
19
大薗諒
FP
24
北村弘樹
FP
 
36
中田秀人
FP
77
ボラ
FP
 
背番号
選手名
PS
先発
2
日根野谷建
FP
3
森谷優太
FP
7
金山友紀
FP
8
滝田学
FP
10
中井健介
FP
11
室田祐希
FP
12
小野寺優介
GK
17
藤原幸紀
GK
 
19
宮崎貴史
FP
20
原辰介
FP
25
新倉康明
FP
28
ヴィニシウス
FP
29
アウグスト
FP
99
森岡薫
FP

ハイライト動画

【マッチレポート】

 3シーズン連続のプレーオフ進出。ファイナルラウンドへ2回駒を進めながらも最終結果は共に準優勝。シュライカー大阪、名古屋オーシャンズという強敵が「日本一」という称号を目の前にした町田の前に立ちはだかった。



「内容は悪くない。けれども決定力にかけた」。よく耳にした言葉だ。

 町田の過去の試合データを見て明らかなことは決定力不足。最後の最後に追いつかれ、勝てる試合を引き分けにしてしまう。ボール保持時間は長く、決定機を何度も作ったにも関わらず、ゴールネットが揺れずに試合終了のブザーが鳴り響く。

「決めれば勝つ」。森岡薫が口にするこの言葉は今シーズンも間違いなく大切なキーワードになる。



 町田のユニフォームを身に纏った選手たちが試合前の撮影の為に指定位置へと集まってくる。フットサルファンなら知らない人はいないであろう「2人の選手」が同じユニフォームを着てレンズを見つめている。

 NO99森岡薫。そして、もうひとりはNO28クレパウジ・ヴィニシウス。Fリーグのゴールシーンを牽引してきた2人のエースストライカーが同じチーム内にいる。これはオールスター戦での写真撮影ではない。ペスカドーラ町田の試合前撮影シーンだ。



「決めれば勝つ」。




 そして、全く逆の言葉が開幕戦に花を添える結果となった。



「決められなければ負けない」。「ストライカー」と「ゴレイロ」の素晴らしいプレーが際立つゲームとなる。

「前半戦」

 双方の素晴らしいプレーで会場のボルテージはすぐに上がる。すみだが激しくプレッシャーをかければ、その裏に空いたスペースを滝田学が見逃さない。



 新加入のヴィニシウスも魅せる。彼の左足を離れたボールが何度も決定機を作り出すがネットは揺れることなく試合は進んでいく。



 すみだももちろん譲らない。田口元気、清水和也らが巧みなプレーの連続で町田ゴールへと襲い掛かるが、小野寺優介が安定した守備力でゴールを許さない。



 サポーターの大きな声援も健在だ。会場内にペスカドーラコールが響き渡る。スタンドからの魂の籠った声は選手たちの背中を押し続ける。それが「最高の結果」を町田へと引き寄せる。



 13分23秒、今試合の大きなポイントがやってくる。すみだのボールを奪った新倉康明がカウンターでゴールへと向かう。素早くトップスピードに乗った新倉のドリブルを阻止しようと渡井博之がプレッシャーをかけるが、結果はファール。今試合2回目のイエローカードを受けた渡井がレッドカードで退場処分を受けてしまう。



 ひとり少ないすみだを相手にしっかりと結果を出したのはヴィニシウス。右サイドへと開きながら何度もゴレイロとディフェンダーの位置を確認した生粋の点取り屋が、すみだネットの形を変えた。



 移籍後リーグ初得点。そして記念すべき今シーズン、リーグ初得点をスコアボードに刻み込んだのはクレパウジ・ヴィニシウスだ。

【町田1−0すみだ】 <14分14秒:クレパウジ ヴィニシウス>

前半スコア【町田1−0大阪】



「後半戦」

 前半戦は双方譲らない展開だった。だが、どんな試合にもキーポイントというものがある。そこで結果を出せるか否か。それが次の波の動きを決めていく。前半戦ハイライトとして一番クローズアップされるシーン、それはレッドカードが出された時間帯だろう。

 けれども得点差は僅かに1点。すみだの攻撃力であれば何も焦る必要はない。後半開始早々からすみだの攻撃が続く。しかし、そこに名手小野寺が立ちはだかる。



 ビハインド状況で迎えた後半戦、「先ずは同点に追いつく」という高いモチベーションでピッチへと向かった選手たちに重くのしかかるもの、それはそこでの失点だ。



 町田陣内、すみだのボールを奪ったヴィニシウスがカウンターでゴールへと向かう。激しいプレッシャーを受けながらも冷静に振り抜いた左足シュートがすみだゴールへと吸い込まれていく。非常に貴重な得点がスコアボードの数字を「2」に変えた。

【町田2−0すみだ】 <22分32秒:クレパウジ ヴィニシウス>

 町田に勢いがつく。今度は町田が決定機を作り出していくが、スコアは動くことなく時間が経過していく。



 残り時間4分、好守を続ける小野寺の牙城を崩すべく、すみだは中田秀人をゴレイロにパワープレーを開始するが、今試合最後の得点シーンの演出を手掛けたのは小野寺優介だった。



 小野寺のゴールスローがきれいな弧を描いてすみだゴールへと向かっていく。そのボールの落下点へと走りこんでいたのは森岡薫だ。Fリーグを代表するストライカーのヘディングシュートがすみだネットの形を変える。残り時間1分12秒、両チームにとって決定的な得点シーンに悲鳴と歓喜の声が交錯した。



 森岡のもとへと選手たちが集まって来る。しかし、価値ある追加点を奪った森岡が指差したのは小野寺優介。「あいつのゴールだ」。私には彼の口がそう動いているように見えた。



【町田3−0すみだ】 <38分48秒:森岡薫>

 2018/2019シーズン初戦の結果は「3対0」。勝ち点3、そして「失点0」。素晴らしい船出にサポーターの拍手の雨がピッチへと降り注ぐ。



 さぁ、今一度あの場所へ。リーグ優勝、そして悲願のファイナルラウンドでの勝利の為に勝利を積み重ねていこう。



後半スコア【町田2−0すみだ】
合計スコア【町田3−0すみだ】



「勝て! ペスカドーラ町田」

・・・・・ 第1節を終えた時点での順位等

順位:12チーム中5位
勝ち点:3 − 首位名古屋オーシャンズ(以下名古屋):3
勝敗数:1勝0分0敗 − 名古屋1勝0分0敗
総得点数:3点 − 名古屋:9点
総失点数:0点 − 名古屋:0点
得失点差:+3 − 名古屋:+9

写真:橋本健(はしもとたけし)
記事:早川治(はやかわおさむ)
◆オフィスオサム:http://www.officeosamu.com/