第14節

2015年7月26日(日)/16:00試合開始/町田市立総合体育館/観客1,202人
7
4
1
1
3
0

滝田学:01分
原辰介:04分

本田真琉虎洲:07分
本田真琉虎洲:13分
本田真琉虎洲:25分
中井健介:32分
本田真琉虎洲:35分


04分:ロドリゴ

背番号
選手名
PS
先発
1
イゴール
GK
3
森谷優太
FP
4
後呂康人
FP
5
甲斐修侍
FP
6
本田真琉虎洲
FP
7
金山友紀
FP
8
滝田学
FP
12
小野寺優介
GK
13
中井健介
FP
16
篠崎隆樹
FP
20
原辰介
FP
25
新倉康明
FP
 
背番号
選手名
PS
先発
1
冨金原徹
GK
2
鈴村拓也
FP
4
山元優典
FP
7
原田浩平
FP
9
岡崎チアゴ
FP
10
ロドリゴ
FP
11
神戸洋平
FP
15
高橋良治
FP
16
三木誉
FP
19
山蔦一弘
FP
22
小石峯成彦
GK
30
松宮充義
FP

SuperSports XEBIO Fリーグ2015/2016 第14節
デウソン神戸戦 ハイライト動画

【マッチレポート】



チームを構成する選手たちには、皆それぞれの個性がある。ドリブルが上手な選手。シュートやパスが得意な選手。攻撃は向いているが、守備は不得手な選手。そしてその逆。様々な個性が集まり、各々の良い部分を最大限発揮出る様に援助し、悪い部分をカバーし合う。それは、強いチームになる為の必須条件だ。
第14節神戸戦、NO4後呂康人、NO12小野寺優介。今シーズンのリーグ戦初出場を果たした2選手が、チームにまた新たな彩りを加えた。


試合開始後僅か 19秒、右サイドからNO7金山友紀とのワンツーで突破を狙ったNO20原辰介が神戸選手のミスを誘う。一瞬早くボールに触れた神戸選手のクリアボールが 向かった先は、NO8滝田学の足元だった。右足で合わせたシュートが神戸ネットを揺らす。【町田1−0神戸】





4分、先制点の立役者たちが、またも得点シーンを演出する。自陣左サイドでシュートブロックをしようとスライディングをした原は、NO1イゴールがキャッチしたボールを右サイドの金山に渡すのを見るや否や、神戸ゴールに向かい全力で走り始めた。
 ドリブルで持ち込んだ金山の左足を離れたボールに原が合わせ、追加点をスコアボードに刻み込む。【町田2−0神戸】






同4分、神戸NO10ロドリゴの個人技から失点を許してしまうが、町田はスタートダッシュからの勢いを失わなかった。【町田2−1神戸】



7分、神戸陣内右サイドでボールを奪ったNO6本田真琉虎洲の放ったシュートが神戸ネットに突き刺さる。【町田3−1神戸】




前半戦、ここまでの図式は「町田がボールを動かし、神戸が自陣で対応する」というものだった。だが、ビハインド状況となった神戸選手には、積極的に前線からプレスをかける必要性も出てくる。
4人のフィールドプレイヤーが前線からプレスをかければ、裏にスペースが出来る。町田陣内へとプレスをかけてきた神戸に対し、本田とNO16篠崎隆樹が巧みなコンビネーションでの突破をみせる。右サイドをワンツーで突破した本田が、絶妙なコントロールで背後からボールを奪いに来た選手に体を入れる。更にゴレイロも右足でかわし、最後は倒れ込みながら左足でネットを揺らした。【町田4−1神戸】





前半スコア【町田4−1神戸】






「後半戦」

「今は怪我で出場していませんが、後呂という選手は、ドリブルが上手い選手なんですよ。」岡山監督が各選手の特徴を教えてくれた時に言った言葉を、私は目の当たりにする。



25分、自陣右サイドでイゴールからボールを受けた後呂がドリブルを始める。プレスをかけてくる神戸選手たちのポジションを見極め、巧みなドリブルでベストな道を進むと、左サイドをフリーで駆け上がった本田にラストパスを送った。彼のドリブルは、本田のハットトリックの瞬間を祝う最高のお膳立てとなった。【町田5−1神戸】



その後も町田のゴールシーンが続く。32分、原が素早いカウンターで神戸陣内へと持ち込むと、右サイドの滝田、左サイドを駆け上がったNO13中井健介と繋ぎ、6点目を奪うことに成功する。【町田6−1神戸】







今試合最後の得点シーンの舞台に立ったのは、2回目のホットラインを成功させた本田と篠崎。35分、左サイドで得たコーナーキックの場面、中央にポジションを取った本田が巧みなオフザボールの動きでマークを外すと、そこへボールがやって来る。キッカーは名手篠崎隆樹だ。
 『デスマルケ』このシーンでの本田のシンプルなステップには、この言葉が良く似合う。ボールに向かうと見せかけ、相手を誘う。その次の瞬間、本田の姿は相手ディフェンス選手の視野の中に無い。本田を探す選手が目にするのは、ゴールの中を跳ねるボールの姿だ。【町田7−1神戸】



得点が量産されると、守備についてのコメントが忘れられがちだ。この試合、ピンチは数多くあった。ゴレイロとの1対1の場面を何度も作られた。強烈なシュートが何本も町田ゴールへと向かった。だが、イゴールが、そして今シーズンのリーグ戦初出場を果たした小野寺は、神戸の追加点を許さなかった。



後半スコア【町田3−0神戸】
合計スコア【町田7−1神戸】

ラスト1分を切った時、町田の勝利は確定していたと言っていいだろう。しかし、長いリーグ戦の中で、積み重ねていった得点1と失点1の得失点差で未来が左右される時がある。最後まで声を出し、足を出す。一瞬たりとも気を抜かず、全力で走り続けた選手たちには、新たな試練に挑戦する権利が与えられる。







残り試合数は19試合。首位名古屋との勝ち点差は13、順位は2位。次節、勝ち点差3で町田を追う、現在4位のシュライカー大阪との戦いの場は、アウェイ岸和田市総合体育館だ。



このチームに『役者が出揃う』という言葉が当てはまる時は来ないのかもしれない。12名という厳しいレギュラー争いの中、選ばれし戦士たちの個性は、常に定まることのない、そして、見たことも、聴いたこともない、最高のハーモニーを創り出してくれるに違いない。






写真:橋本健(はしもとたけし)
記事:早川治(はやかわおさむ)
◆オフィスオサム:http://www.officeosamu.com/