【マッチレポート】
「前半戦」
府中陣内からプレッシャーをかけ、ボールを奪いに行く町田。ハイプレッシャーからのボール奪取に成功すると、滝田学を中心とした攻撃から決定機を作り出していく。
金山友紀、中井健介がゴールを狙うが、府中ゴレイロ、クロモトのファインセーブが行く手を阻む。
良い場面を作り出せたスタートだったと言えるだろう。しかし、先制点を奪ったのは府中だった。自陣内で与えてしまったFKの場面、府中のキャプテン皆本晃が豪快に右足を振り抜く。強烈なシュートが町田ネットに突き刺さってしまう。
【府中1−0町田】<1分17秒:皆本晃>
町田らしいボール回しから府中ゴールへと向かい、決定機は何度も作り出すことが出来ていた。
横江怜からゴール前へとフリーで飛び込んだ森谷優太へのパス。滝田学からのパスをゴール前で受けた中井健介のシュート。右サイドを突破した中井健介からのパスに合わせた室田祐希のシュート、日根野谷建からのゴール前への決定的なパス。チャンスは作り出すが、ゴールを奪うには至らない。
前半戦の主導権を握ったのは町田だったと言って間違いないだろう。だが得点に繋がらない。苦しい時間が続いたが、15分に待ちに待った瞬間がやってくる。
原辰介、室田祐希、最後はゴール前へと走りこんだ中井健介へと流れるようにパスが通る。中井がダイレクトで合わせたシュートが府中ネットを大きく揺らした。
【府中1−1町田】<14分46秒:中井健介>
前半スコア【府中1−1町田】
「後半戦」
後半早々滝田学の強烈な右足シュートが府中ゴールへと向かう。名手クロモトの手は届かない。しかし、ボールはポストに弾き返されてしまう。
その後も、甲斐修侍、篠崎隆樹、横江怜、異なる個性が様々な攻撃パターンから府中ゴールへと向かうが、逆転弾を撃ち込むことは出来ずに試合は進んだ。
「取れる時に取らなければいけない」そんな言葉が聞こえてきそうな展開だった。そして、徐々に試合のペースが変わる。ホームの大歓声を味方につけた府中選手たちパフォーマンスが上がっていく。
永島俊、関尚登、山田ラファエルユウゴのシュートが町田ゴールへと向かう。しかし、開幕戦から4試合連続でゴールを守り続けている小野寺優介は追加点を許さない。
府中ペースになり始めている。流れを変えようと室田祐希が得意のドリブルでリズムの変更を試みるが、クロモトを加えたパワープレーも織り交ぜる府中の攻撃の前に町田陣内での試合時間が長くなっていく。
ボールを繋ぎ、府中ゴールへと向かいたい町田。しかし、府中の勢いは落ちない。
「アスーレティック!!」「アスーレティック!!」大声援が会場に響き渡る。試合はいつも同じ場所で行っているのではない。そう、今回は府中のホームグラウンドでのアウェイゲームだ。
疲労が蓄積されていく中でも府中選手たちのパフォーマンスは落ちなかった。選手たちの背中を押す大きな声。その中核となるのは「次代のスター」たちである子供たちの声だった。
残り時間が無くなっていく。勢いは府中だが、得点は同点のままだ。町田は篠崎をゴレイロにパワープレーを敢行し、勝ち越し点を奪いに行く。
だが、今試合最後のゴールを奪ったのは府中だった。町田が6つ目のファールで与えてしまった第2PKを山田ラファエルユウゴが冷静に決める。
【府中2−1町田】 <38分21秒(第2PK)山田ラファエルユウゴ>
残り時間1分39秒、フットサルでは十分な残り時間だ。だが、パワープレーでゴールを奪おうとする町田選手と町田サポーターの前に大きな敵が立ちはだかる。
「アスーレティック!!」「アスーレティック!!」郷土の森府中市立総合体育館に集結した府中サポーターたちの声は大きくなる一方だ。
最後の最後まで「勝利を目指し走り続けた」黄色の戦士たちだったが、勝ち点3を手に入れたのは府中アスレティックFCだった。
後半スコア【府中1−0町田】
合計スコア【府中2−1町田】
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第4節を終えた時点での戦績は、「1勝3敗0分け」総合順位は10位と厳しいスタートとなっている。しかし、次節の舞台は「ホーム町田市立総合体育館」だ。
北の雄エスポラーダ北海道を迎えての第5節は、2016年7月9日(土)15時キックオフ。
「勝利を目指し走れ!!」
最高のサポーターたちが力を与えてくれる「ホーム」で手に入れるべきものは「勝利」という言葉のみだ。
「勝て! ペスカドーラ町田!」
写真:橋本健(はしもとたけし)
記事:早川治(はやかわおさむ)
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