【マッチレポート】
「前半戦」
スコアは早い時間から動き始めた。左サイドをドリブルで突破した室田祐希からのボールを中央ゴール前で受けた横江怜が押し込み、町田が先制点を奪う。【町田1−0仙台】<2分36秒:横江怜>
町田がボールを動かす展開で試合が進む。本田真琉虎洲、室田祐希、森谷優太、日根野谷建、そして滝田学のシュートが仙台ゴールへと向かうが、ゴレイロの矢澤大夢がファインセーブでゴールを許さない。
14分、我慢し続けた仙台がゴールネットを揺らす。町田陣内右サイドで得たキックインの場面でのキッカーは松木裕功。彼の右足を離れたボールがオウンゴールを誘う。【町田1−1仙台】<13分16秒:オウンゴール>
得点が仙台に勢いをつける。そして19分、ゴレイロ矢澤が裏へと走る木島悠斗へとパス。このパスは滝田が冷静にカットするが、そのボールを奪い返した井上卓が再度町田ゴール前フリーで待つ木島へとパスを通す。ゴレイロと1対1の場面、ピレスイゴールが一度は軌道を変えるものの、こぼれ球につめた永村八一にゴールを許してしまう。【町田1−2仙台】<18分08秒:永村八一>
前半スコア【町田1−2仙台】
「後半戦」
後半開始早々22分、原辰介からのボールを受けた室田が右足でネットを揺らし同点とするが、その4分後、町田にとってまたも不運な失点シーンがやって来る。
ミドルレンジから思い切りよく放った内野脩麻の左足シュートがディフェンスに当たり軌道が変わる。これにはさすがのイゴールでも反応出来ない。【町田2−2仙台】<21分46秒:室田祐希>【町田2−3仙台】<25分22秒:内野脩麻>
更に31分、町田陣内右サイドで得たキックインからのパスに合わせた永村のシュートで2点差とされてしまう。【町田2−4仙台】<30分29秒:永村八一>
失点から1分44秒後、室田祐希が意地をみせる。滝田学からのキックインを右足ダイレクトボレーで合わせ、今試合2得点目をスコアボードに刻み込んだ。【町田3−4仙台】<32分13秒:室田祐希>
残り時間5分、篠崎隆樹をゴレイロにパワープレーを敢行する町田は、苦しみながらも仙台ゴールの扉をこじ開ける。仙台陣内でゆっくりとボールを動かしながら「その時」を待つ選手たち。滝田が左手で指示を出し、一気にテンポを上げる。篠崎、滝田、森谷、そして最後はゴール前でフリーとなった本田が合わせ、同点弾を打ち込んだ。【町田4−4仙台】<36分45秒:本田真琉虎洲>
普段の町田と比べれば、決して良い内容とは言えない試合だった。パスの角度の問題、タイミングの問題、ボールがテンポよく動くリズミカルな展開は身をひそめ、選手たちの動きが止まるシーンが多々あった。
それでもチャンスは作り出せていた。今試合、町田選手たちが放ったシュート数は合計64本。仙台のそれに比べ36本も多いにも関わらず、互いに奪った得点数は4。
事故とも言える失点シーンが悔やまれる。しかし、それがスポーツだ。どのような予期せぬことが起こったとしても、そのマイナスよりもプラスを増やす。そうすれば結果はついてくる。
後半スコア【町田3−2仙台】
合計スコア【町田4−4仙台】
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名古屋セントラル2連戦の次なる対戦相手は名古屋オーシャンズ。アジア王者となり、更なる成長を遂げた名古屋に岡山町田はどのような戦い方を選ぶのか?
以前はよく「真っ向勝負を挑む」という言葉を聞いたものだ。だが、今となっては懐かしい言葉となった。
名古屋は強い。それは間違いのない現実だ。しかし、町田も強い。胸を張ってそう言えるチャンスがやって来る。2016年8月28日、今季2回目の対戦だ。
「勝て! ペスカドーラ町田」
写真:橋本健(はしもとたけし)
記事:早川治(はやかわおさむ)
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