【マッチレポート】
「前半戦」
2分46秒、今試合初めてゴールネットを揺らしたのはホーム神戸。相井忍からのボールを右サイドで受けた岡崎チアゴがセグンドへと走りこんだ森洸へとピンポイントのパスを通す。
マークを振りほどき、滑り込みながら左足で合わせた森のシュートが町田ゴールに吸い込まれてしまう。【神戸1−0町田】<2分46秒:森洸>
ホームの大歓声が神戸選手たちの背中を押す。しかし、今度は町田が魅せる。左サイドで得たキックインの場面から町田のボール回しが始まった。
原辰介、滝田学、日根野谷建、金山友紀、そしてまた原へ。流動的に動く選手たちがボールを動かし続ける。町田らしいプレースタイルから、最後はゴール前でフリーとなった金山へと滝田からのパスが通る。ゴレイロ小石峯成彦との1対1を冷静に制した金山のシュートが神戸ネットに突き刺さった。【神戸1−1町田】<6分42秒:金山友紀>
町田が勢いに乗る。13分、右サイドで得たキックインの場面でのパサーは滝田。滝田からのボールの軌道をゴール前で変えた金山のシュートが神戸ネットの形を変える。【神戸1−2町田】<12分04秒:金山友紀>
更にその48秒後、神戸ペナルティーエリア先端部分でボールを奪った篠崎隆樹がゴール前フリーで待つ金山へとパス。ディフェンスとゴレイロは篠崎に引き寄せられている。背番号7の前には誰もいない。金山のハットトリックが決まり、2点リードで前半戦を終えた。【神戸1−3町田】 <12分52秒:金山友紀>
前半スコア【神戸1−3町田】
「後半戦」
両チーム決定的な場面を作る場面は前半戦後半から多々あった。しかし、町田のゴレイロ小野寺優介、神戸のゴレイロ小石峯成彦がファインセーブでゴールを許さない。
両ゴレイロのファインセーブはこの試合での大きなポイントとなった。しかし、スコアが動かずに試合が進んでいく理由は他にもあった。それは、神戸選手にとって不運な場面が続いたことだ。
鈴村拓也、相井忍が素晴らしいシュートを放つが、ことごとく町田ゴールバーがそれを跳ね返す。相井のシュートが町田ゴールへと向かう。小野寺の手は届かない。だが、バーが立ちはだかる。彼のシュートがバーに阻まれた回数は実に3回だ。
2点差のまま残り時間がなくなっていく中、神戸はパワープレーを選択。得点を目指すが、次の得点を奪ったのは町田。
町田陣内でボールを奪った金山のパワープレー返しが決まり3点差とすると、残り時間41秒には、小野寺のファインセーブからのこぼれ球にいち早く反応した横江のシュートが無人のゴールへと向かっていく。【神戸1−4町田】<36分34秒:金山友紀>【神戸1−5町田】<39分19秒:横江怜>
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残り時間41秒で4点取れると思う選手はいるのだろうか? 同じく、そう思うサポーターはいるのだろうか?
勝利を手に入れることは限りなく0%に近いはずだ。だが、神戸選手たちのパフォーマンスは衰えない。最後の最後まで、ピッチ上ですべきことはゴールを目指すことだ。神戸選手たちはそれを体現し続ける。
後半スコア【神戸0−2町田】
合計スコア【神戸1−5町田】
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試合後、観客席に向かって深々と頭を下げる神戸選手たち。会場には、最後まで戦い続けたホームの戦士たちに惜しみない拍手が送られ続けた。
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リーグ中断後は白星スタートとすることが出来た。得点こそ4点差だが、決して楽な試合だったとは言えない内容だと言えるだろう。
次節の対戦相手は府中アスレティックFC。今季初対戦では敗戦を喫している。
暫定順位で首位を走るフウガドールすみだの勢いは衰えない。勝ち点差10を縮めていく為に必要なものは、やはり勝利でのみ手に入れることが出来る勝ち点3だ。
2016年10月22日(土)会場はホーム町田市立総合体育館。キックオフは16時。強敵府中を迎え撃つには、ひとりでも多くのサポータが必要だ。黄色と黒に埋め尽くされた会場で勝利を手に入れよう。
「勝て! ペスカドーラ町田」
写真:橋本健(はしもとたけし)
記事:早川治(はやかわおさむ)
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