【マッチレポート】
「前半戦」
町田がボールを動かしながらすみだゴールへと向かう。森岡薫、室田祐希がシュートを放つが、先制点を奪ったのはすみだ。
3分、すみだはボールを細かく動かしながら町田のプレスを回避すると、最後はマークを振りほどき、ゴール前中央へとフリーで走りこんだ清水和也が、右サイド渡井博之からのボールに右足で合わせ、町田ネットの形を変える。
今試合のキーワードのひとつは「すみだの集中したディフェンス力の持続」と言って良いだろう。町田はボールを動かしながらチャンスを窺う。しかし、すみだ選手ひとりひとりが地道な対応を続け、町田が思い描くような攻撃のレベルへは到達させない。
ホームすみだの大きな声援もすみだ選手たちの背中を押し続けた。それでも、室田、森岡、森谷優太らが決定的なシーンを作り出す。だが、そこで立ちはだかるのがゴレイロの矢澤大夢だ。
6つめのファールで手に入れた第2PKの場面では、森岡のシュートを見事なセービングで枠外へ。そして、中村充が放った強烈な右足シュートも弾き出し、町田の追撃弾を許さない。
前半スコア【すみだ1−0町田】
「後半戦」
互いに決定機を作りながらも、ネットは揺れることなく試合は進んでいく。得点に至らない理由の多くは、両チームの身体を張ったディフェンスによるものだ。すみだの栗本博生、町田の横江怜が決定的なシュートを放つが、栗本のそれには室田が。横江の右足を離れたボールには宮崎暁が立ちはだかる。
次の得点が大きな分岐点になる。そこで結果を出したのがボラだ。31分、コーナーからのボールを受けたボラが強烈な左足シュートを町田ネットに突き刺すと、更にその13秒後、カウンターから宮崎暁が3点目をスコアボードに刻み込む。
横江をゴレイロにパワープレーを敢行する町田だったが、今試合4回目のネットを揺らしたのは、またしてもすみだ。テクニシャン室田からのボール奪取に成功した岡村康平が無人のゴールへと丁寧にボールを流し込んだ。
残り時間3分49秒、フットサルという競技では短い残り時間ではないが、衰えを見せないすみだのディフェンス力の前では決定的な4点目だった。けれども、黄色の戦士たちの「気持ち」は変わらない。それはサポーターも一緒だ。大きな声援は1試合を通じて変わることはなかった。そして残り時間1分35秒、横江怜が巧みなブロックで室田祐希のシュートシーンを演出すると、今試合初めてすみだネットが揺れた。
後半スコア【すみだ3−1町田】
合計スコア【すみだ4−1町田】
・・・・・
「1対4」。結果だけ聞けば大きな点差だが、内容としては非常に緊迫したゲームだった。
「決してあきらめない」。残り時間1分での室田祐希の得点は、長いリーグ戦において、必ず大きな1点になるに違いない。
「勝て! ペスカドーラ町田」
・・・・・ 第5節を終えた時点での順位等
順位:12チーム中5位
勝ち点:10 − 首位名古屋オーシャンズ(以下名古屋):13
勝敗数:3勝1分1敗 − 名古屋:4勝1分0敗
総得点数:21点 − 名古屋:18点
総失点数:8点 − 名古屋:10点
得失点差:+13 − 名古屋:+8
写真:橋本健(はしもとたけし)
記事:早川治(はやかわおさむ)
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