【マッチレポート】
「チャンスを活かすチームが勝つのがフットサル。決めれば勝つ。決めなければ負けます」。
今シーズンの第6節対名古屋戦後の記者会見でキャプテン森岡薫が口にした言葉だ。
試合結果はこの記事の前の試合結果に掲載されている。「8対2」。強敵府中を相手に町田は大勝を収めた。
しかし、もし府中が決定機をものにしていたら、また、そうさせなかった町田の守備が無かったら、試合結果はまた違ったものになっていたかもしれない。
「決めれば勝つ。決めなければ負ける」。その言葉通り、チャンスをものにし続けた町田が3連敗後の3連勝を手に入れることに成功する。
「前半戦」
先制点を奪ったのは町田。4分13秒、左サイドで得たキックインの場面でキッカー横江怜が森岡薫にサインを送る。小さく頷いた森岡の右足へと横江からのボールが向かう。
森岡が右足ボレーで合わせたシュートは、一度はポストに弾かれるものの、こぼれ球にいち早く反応した室田祐希がボールを向かうべき方向へと押し戻す。
【町田1−0府中】 <4分13秒:室田祐希>
幸先の良いスタートだ。しかし、前節同様、得点直後に府中が決定的シーンを作り出す。
前節では失点したが、今節は違う。左サイドから完山徹一が強烈なシュートを放つ。そのシュートをイゴールが一度は防ぐが、こぼれ球が向かった先は日本代表皆本晃の足元だった。会場から悲鳴が聞こえる。だが、皆本のシュートを森岡が身体を張って弾き返す。
「むろたっ!!」スタンドにまで聞こえる声で森岡が檄を飛ばす。「決めさせない」為のキャプテンのハードワークが一気に試合の流れを引き寄せていく。
その後は町田のゴールが続いた。右サイドで得たキックインの場面、完全にボールウォッチャーとなった府中選手の裏から飛び出した宮崎が2点目をスコアボードに刻み込むと、更にその55秒後、今度は中井健介とのハイプレッシャーから府中選手のミスを誘い、またも宮崎がネットを揺らすことに成功する。
【町田2−0府中】 <6分03秒:宮崎貴史>
【町田3−0府中】 <6分58秒:宮崎貴史>
9分には府中柴田祐輔に得点を許してしまうが、15分には森岡のカウンター攻撃から森谷優太、中村充と繋ぎ、再度リードを3点差に広げた。
【町田4−1府中】 <14分05秒:中村充>
前半終了間際にも町田がネットを揺らす。イゴールからのスローを受けた篠崎が左足で合わせ府中ネットの形を変え、4点リードで前半戦を終える。
【町田5−1府中】 <19分41秒:篠崎隆樹>
前半スコア【町田5−1府中】
「後半戦」
後半早々府中が決定機を作り出す。イゴールと1対1の場面を作った柴田祐輔の強烈なシュートが町田ゴールへと向かうが、ボールはポストに弾き返されてしまう。
それに対し、町田は結果を手に入れる。イゴールからのスローを受けた森岡がゴレイロとの1対1を冷静に制し追加点を奪う。
【町田6−1府中】 <33分26秒:森岡薫>
町田の勢いは止まらない。残り時間8分からパワープレーを開始した府中だったが、得点を奪ったのは町田。金山友紀がハイプレッシャーでボール奪取に成功すると、森岡、中井と繋ぎ、最後は金山がお手本のようなファー詰めで7点目を奪う。
【町田7−1府中】 <35分56秒:金山友紀>
今試合町田最後のゴールシーンの演出を手掛けたのは横江怜。パワープレーの攻撃を奪うと、丁寧に狙った右足シュートで無人のゴールへとボールを流し込んだ。
【町田8−1府中】 <39分46秒:横江怜>
やはりホームでの勝利は格別だ。1507人という大観衆が見守る中、強敵府中を相手に大勝を収めた黄色の戦士たちはサポーターの元に笑顔で向かった。
後半スコア【町田3−1府中】
合計スコア【町田8−2府中】
・・・・・
第11節大阪戦では王者を相手に「4対0」で勝利を収めた町田。チームは4連勝と波に乗っている。
2017年8月27日(日)第12節の対戦相手は名古屋オーシャンズ。アウェイ武田テバオーシャンアリーナで「元名古屋」選手たちはどのようなプレーをみせてくれるのだろう?
今シーズンのリーグ戦、名古屋は一度も敗戦を経験していない。初の黒星がつく瞬間、勝ち点差を「6」へと縮め、笑顔でピッチに立っているチームはペスカドーラ町田だ。
「勝て! ペスカドーラ町田」
・・・・・ 第10節を終えた時点での順位等
順位:12チーム中5位
勝ち点:19 − 首位名古屋オーシャンズ(以下名古屋):28
勝敗数:6勝1分3敗 − 名古屋:9勝1分0敗
総得点数:38点 − 名古屋:48点
総失点数:29点 − 名古屋:12点
得失点差:+9 − 名古屋:+36
写真:橋本健(はしもとたけし)
記事:早川治(はやかわおさむ)
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